「次世代育成支援法」は、急速に進行した少子化や家庭・地域を取り巻く環境の変化を考慮し、次の世代を担う子どもたちが健やかに生まれ育ち、かつ育成される社会を形成するために作られた法律です。この中で、自治体と301人以上の事業所は2005年から10年間でこの次世代育成支援のための行動計画を策定することが義務づけられました。ちょうど、来年度が後期計画策定の時期になるために、前期の見直しも含め質問いたしました。
見直しの評価組織について、区長からの答弁では特に触れられず、「子どもの視点を取り入れろと言われても、具体的にどうやれというのか?」と否定的なものでした。
子どもというと、幼児や小学生を想像しますが、実際には18歳までの年齢を指します。後期計画策定にむけて、前期とは、子どもを取り巻く環境や社会的状況が変わってきていることを考慮する必要があります。実際に「すくすくスクール」や「共育プラザ」などへ出向いて、利用している子どもたちの声を聞くとか、「子育て広場」に来ている保護者の方に話を聞くとか、いろいろ方法はあります。高校生や大学生を行動計画の委員に入れて、意見を聞いている区もあります。施策の影響をいちばん受ける子どもたちの声を取り入れることは、当たり前のことではないでしょうか。
● 学校給食・保育園給食については、利用頻度の高い食材について、安全性と安心の確保と信頼度を高めるために、区として「統一基準」をつくることを提案。
まず、学校給食について、「食材については、各校に、遺伝子組み換えではないものを、産地についても、安全なものを確保するように通知している、また、このところの事故米のような産地偽装にいては防ぎようがない。」という答弁でした。
実際の通知は「配慮してください」とか「ご留意ください」という表現で、それほど規定されているものとは受け取りにくい内容になっています。現場の栄養士の先生方は、もちろん子どもたちのために、安全第一を考えていることは言うまでもありませんが、鮮度や品質は手にとって確かめられるけれども、産地については、納品書や箱で確認するしかない、と言っています。また、事故米についての問題が起きたから、質問したわけではありません。産地偽装は区の責任でどうにかなるものではないからです。しかし、万が一、産地偽装が起きたときには、区の統一基準が決まっていれば、相手に反論する裏付けにもなります。
現在、学校任せになっている食材の安全性について、明文化した「統一基準」があることで、江戸川区の、自治体としての食の安全性への責任をはっきりと示すことになるのではないでしょうか。体の小さな子どもたちにとって、食の影響は大きいものです。
質問に対する答弁が得られなかった保育園の給食に関しても、これからも機会あるごとに、要望、提案をしていこうと思います。