不思議なクニの憲法 上映会で考えたこと

「改憲」談義がかまびすしいこのごろです。江戸川・生活者ネットワークで企画した「不思議なクニの憲法」上映会は大勢の方の参加があり、松井久子監督が投げかけた「関心のない人たちに、いかにこの危険性を伝え広めていったらよいか」というテーマに参加者からいろいろな意見が出ました。

「憲法の話」や「政治の話」というと、「みんな引いてしまう」今の現状をどうするかというところで、ある参加者から、自分の職場で自分のしている活動については「○○○やってるの。」とさりげなく口にすることから始めたと話していました。大上段に構えるのではなく、憲法についても、生活と密接に絡んでいるところから話していくことができればと思いました。日常生活をあまり不自由さを感じることなく送れている人にとっては「政治」にも「憲法」にも関心を向ける必要がないのだと思います。

先日、大学生の方々と話す機会があり「羽田空港機能強化」により、1時間あたり発着便が80本から90本に増える話をしました。まったく、知らなかったそうですが、特に問題だとも思わなかったようです。都心の住宅街の上をスカイツリーより低い高度で飛んでくることの危険性とそこに住んでいる住民の不安などを話し、なぜ、羽田の発着便が大きく迂回したルートを飛ばなければならないのか、横田空域の存在を話し、沖縄の基地問題は他人ごとではない、東京の上空すら日本の自由にはならないことを話しました。たいへん驚いていましたが、これも「日米地位協定」などの「政治」が絡んでくる話しです。

「今の生活に不自由さを感じていないから、政治もこのままで問題ないと思う」という学生たちに、このままいったら今の生活が続けられるかどうか考えてほしいと思いました。

上映会の参加者は、今の「改憲」の方向性について、それぞれ意識している方々でした。しかし、特に考えなくても、今の生活に困らないから、と思っている人たちにこそ、この映画をきっかけに「憲法と自分」について、考えてほしいと改めて思いました。