脱石油・脱原子力の社会をめざします

地球温暖化対策の方向性は身近な自治体から

    →太陽光パネルとキャパシタ
 ここ数年、夏の猛暑が続いたり今年の冬のように雪が少ない、4月になってから雪が降るなどの状況は、間違いなく地球温暖化が大きな原因であると言えます。今年の2月に発表された気候変動に関する政府間パネルの報告では、このままでは異常気象が増加し、今世紀末には平均気温が4度上昇すると予測しました。地球温暖化は待ったなしの問題です。
 温暖化の原因になる二酸化炭素などの温室効果ガスの削減目標を約束した京都議定書では、日本は2012年度までに1990年度対比で実質15%を削減しなければなりません。火力発電所から最も多くの二酸化炭素を排出することや、原子力発電所の危険性や核廃棄物の問題を考えると「脱石油・脱原子力社会」をめざすことが必要です。
 そんなことは、無理なんじゃないかと思っている方々の意見もこれまで聞いてきました。私は無理ではないと考えます。たとえば電池、これまでは電力をためて使うことが困難ということで、需要にあわせた供給を電力会社は進めてきました。しかし、この問題ついてはナノゲートキャパシタという画期的な電池がすでに開発されています。石油製品についても植物由来のものが次々に登場し、プラスティックの世界を変えています。車も廃油やなたね油などの食用油で作るディーゼル燃料VDFで十分動きます。キャパシタによる自然エネルギーで動く電気自動車も有効になるでしょう。
 要は、政策なのです。命がけのエネルギーにこれからも依存していくのか、省エネと自然エネルギーの推進で新たなエネルギー社会を創出するのか、エネルギー政策は抜本的には国の政策ですが、地方自治体からの発信こそが大切だと思うのです。
特に、東京は大量の熱や二酸化炭素を排出しています。大規模事業所には削減目標を義務化し、緑化や省エネ、太陽光発電などの自然エネルギーの活用を積極的にすすめるべきです。
 江戸川区においては、生活者ネットワークの提案により、公共施設での省エネ対策、太陽光発電、屋上緑化や緑のカーテンがすすめられてきました。また、2006年度には「ESCO」(エスコ)事業として、1億8千万円の予算で施設の省エネ診断による設備投資がなされました。2007年度には行政だけでなく、区内事業所や各家庭も含めた、地域全体の地球温暖化対策として地域の省エネルギービジョンが策定されることになりました。区民全体が目標に向けて実効性のある活動ができるよう、市民参加でエネルギービジョンを策定することを提案しています。
 私は、省エネの推進と自然エネルギーの利用で「脱石油・脱原子力」の社会をめざします。

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