中学校でデートDVの講演会

2010年1月18日 14時49分 | カテゴリー: 活動報告

区立松江第一中学校 講演会に参加して

DV(ドメスティック バイオレンス)というと、配偶者間暴力と受け取られがちですが、同居や結婚をしている、していないにかかわらず元夫婦や恋人同士など親しい関係にある人たちの間で起こる暴力一般を指します。暴力といっても身体的なものだけでなく精神的、経済的なものも含まれます。民事的なことだと警察もほとんど介入してこなかった問題でしたが、2001年にDV防止法が制定されて、社会的な問題として扱われるようになり、警察への相談件数も年々増えています。しかし大人になってからのDV被害者は、相手の時折見せる反省の態度や自分にも悪いところがあるという気持ちが働くことで、相談に来て解決の方向で支援しようとしても、また相手のところに戻ってしまい、何度も同じことの繰り返しになってしまうことが多いそうです。
 そこで、江戸川区の女性センターでは、もっと若い世代に「自分を大切にすること」や、「いやなことはいやだと言っていい」ということ、それは自分たちの権利だということを認識してほしいと、区内の中高生に向けての講演会を開催しています。
 区立松江第一中学校では、NPO法人レジリエンスの西山さつきさんが、ご自身の体験も含めてDVの講演を行いました。全国的な統計になりますが、女子高校生の10人に1人がデートDVで暴力に会っているという結果が出ています。被害者は、女性に限らず男性であることもありますが、統計上は女性の被害が多いのも事実です。
 中学生に向けた話だったので、日常的に子どもたちに関心が高い例を取り上げながら話をすすめていきました。マンガやドラマでは、「好きだから束縛する」とか「幸せにするって言われたい」ということばは、恋愛がテーマだと雑誌でも歌でもよく売れるから使われるのであって、現実に「恋愛=すばらしいもの」ではないということ。メディアの流す情報を鵜呑みにしないことが大切で、恋愛とは相手との関係だけにどっぷりつかるものではなく、自分らしさをちゃんと持てるものであってほしい。このように、恋愛といっても、性の絡んでくる話より、そこにいたるまでの過程について考えてほしいということを強調していました。特に1年生にはよく理解できなかったこともあると思いますが、このような話を聞いいた経験があとになってから、「ああ、あれはこういうことだったのか」とわかるのだと思います。お互いを大切にする関係の重要さを聞く機会を、中学生のうちにもつことは、たとえ、そのときすぐに理解して役にたつということにはならなくても、聞いておいてよかったという経験になるのではないでしょうか。
 このような講演会を公立の中学校や高等学校で開催することにハードルがあるということも聞きますが、DV防止の重要な点は、まずは未然防止であり多くの情報を得ることです。また、自分自身を大切にすること、人々の人権を尊重することとも通じるものがあります。こうした活動をさらにすすめていくよう、これからも支援していきたいと思います。