区民参加の新たなしくみを

第4回定例会代表質問報告①

定例会での質問は、大きく分けて、次の3点です。

1.区民と区との協働について
    区民参加での計画策定、区民への参画への意識向上について
2.災害対策について
3.区立幼稚園について
保護者・地域と一緒に幼児教育を考える、区の幼児教育のビジョンを問う

区民参加ということを、区長はどう考えているのか?まず、区民との協働についての考え方を質問しましたが、区長は、区民の意見を聞けばそれでよいと考えているようでした。

区の施策に区民が参加する現状での方法は、審議会や策定委員会への公募委員に応募すること、ワークショップへの参加、パブリックコメントを出すなどの方法があります。審議会や策定委員に公募区民が参加できる数は多くてせいぜい4人、それも区の所管課が作った素案について意見を述べる方法がとられ、素案を作る過程に区民が関わることはありません。

また、ワークショップに参加したり、パブリックコメントを出したりしても、それが施策にどのように反映されたかが、ワークショップに参加したり、パブコメを出したりした区民に返ってくることはありませんし、ましてそこで意見のやり取りなどなされたことはありません。

そこで、区民からの意見を審議会や策定委員会で議論し、結果を区民に知らせ、施策に反映する仕組みをつくることはどうかという提案をしましたが、それには、施策にはいろいろあるから、共通したルールをつくることはできないという、区民からの意見を検討し、また区民に返すというキャッチボールのように意見を検討しあうことは念頭にはないような答弁でした。

また、区民に自分たちのまちは自分たちでよくするという意識をもって、区と一緒に施策を行っていくために、どのような働きかけを考えているかということには、答弁がありませんでした。再質問で、聞きましたが、区長の頭のなかには、従来の方法しかなかったようで、そこから切り替えられなかったのか、区民参画の意識を養っていくための施策についてはまったくかみ合いませんでした。

区長の考えとしては、行政が敷いたレールの上に区民が乗っかっていけばよいと考えているのだろうと思います。区民参画は、公募委員と町会や自治会など各関係団体の代表も加えた審議会や策定委員会で充分果たしていると思っているようです。ここでは、はじめから行政が作った素案を提示され、それに意見を言う形をとっていますが、素案作成の段階から、区民の意見を取り入れる考えはありません。ここを、変えていくべきだと思います。

いちばん、納得できなかったのは、議員が区民の意見を行政に伝えるものだから、議会は区民参加の役割をしているのではないかという答弁でした。区民の直接参加と議会を同じ立場だと考えているようで、区長の考え方には同意しかねます。私たち議員はもちろん、区民の意思を行政に伝え、それが反映されるように活動しますが、それだけのために議会があるわけではありません。議会には、提案についての議決権があり、区政をチェックする役割があります。議会は間接的に区民の声を伝えることはできますが、本来、区の行う施策に対して、より多くの区民の声を直接取り入れるべきで、その機会を提供することは、区の責務だと考えます。

江戸川区が、行政主導の強い区であることはこれまでもお伝えしてきましたが、区民参画の根本の考え方から、主張していかなければ区の体制は変わらないとつくづく思いました。これからも、区民との協働について、区がもっと柔軟になるように働きかけていきます。