「3ない議会」 朝日新聞記事を読んで

江戸川区議会の議会改革は?

葛西臨海公園駅で朝の駅頭政策報告
葛西臨海公園駅で朝の駅頭政策報告
2月27日の朝日新聞に2011年統一地方選の特集記事が掲載され「地域政党 立ち上げ加速」として、最近次々と立ち上がっている「首長主導系の地域政党」の動きと、それとは別に「地域に根を張る老舗」として生活者ネットワークについても取り上げられました。また、この紙面内で朝日新聞が全国1797自治体議会に実施したアンケート結果も再度掲載。12日の掲載後、読者から当該地域の議会はどうなのか?という問い合わせが多数寄せられ、関心が高いことを報告しています。そのアンケート結果は、首長が提出した議案をこの4年間で一本も修正や否決していない「丸のみ」議会は50%、議員提案の政策条例が一つもない「無提案」議会が91%、議員個人の議案への賛否を明らかにしない「非公開」議会が84%で、恥ずかしいことですが、江戸川区議会もこの「3ない議会」のひとつです。

本来であれば、二元代表制である地方議会においては、首長が率いる行政を議会がチェックする役割を果たさなければなりません。毎年出席している「議会改革フォーラム」では、議会全体で住民に議会報告し、その場で意見交換をする栗山町議会や、問題が起きているその当事者から議会全体で話を聞く機会を設けている会津若松市議会などの例が報告されます。伊賀市議会は会派を廃止してしまいました。議会全体として活動するようになると政党や○○派などと分ける必要がなくなったというのです。大会派優先の今の江戸川区議会の仕組みでは、私たち少数会派の委員会での提案や主張はなかなか通りにくく、残念ながら、行政に追随することをよしとする大会派の意見が通ることが圧倒的に多いのが実情です。
現在、江戸川区議会には議会改革検討小委員会が設置され、そこで江戸川区議会の議会改革について検討がなされています。これまで、情報公開という面では、本会議のインターネット中継、議事録・委員会会議録のHP掲載、委員会の傍聴に来た方々への資料の回覧などが実現しました。けれども私たちが要望し続けている「開かれた議会」、つまり議会が何をしているのかをもっと区民に知ってもらうための議会側の努力、たとえば休日や夜間の議会開催、また、区内各所で開く出前議会など、より多くの区民が議会を傍聴できるようにするための議会改革などはまったく手つかずです。各委員会においても、執行部である区への質問とそれに関する答弁が行われるのみで、公開の場として、議員同士が意見を交換したり議論したりすることはありません。行政サービスを受ける側の区民に政策決定の過程を見えるようにしていくことが必要だと考えています。