地方議員年金は廃止!

衆議院会館での院内集会にて

10月29日「議員年金は地方も廃止!」地方議会議員年金制度の廃止をすすめる市民・議員ネットワークの主催で開かれました。私たち生活者ネットワークもこの活動に参加しています。
全国で初めて議会で議員年金制度廃止を採択し、意見書を出した徳島県小松島市議会議員の出口憲二郎さんをはじめとして、総務省に議員年金廃止を求めた超党派の若手市議で作られている「全国若手市議会議員の会」の大平一貴さん、何故、地方議会議員年金制度は廃止すべきか『議員年金』を著した神奈川県議会議員の菅原直敏さんら7名が次々と発言し、議員年金廃止を訴えました。

地方議員年金を廃止する市民と議員の会から出席していた新宿区議会議員の那須雅之さんからの資料には国民年金と議員年金を比較した表があってわかりやすかったです。
たとえば、
① 国民年金が25年で受給資格が得られるのに対して、議員年金は12年で受給資格が得られること
② 税金の投入は国民年金で1/2、40年間納入した方の受給額は年額792,100円で税の負担は396,050円、議員年金は(報酬月額の違いによって掛け金も異なるが)23区標準報酬額での税金負担額は議員1人当たり1,220,000円
③ 受給額は国民年金では40年間納付して年額792,000円、25年間なら年額495,100円、議員年金は23区平均標準報酬額で12年間議員をすると65歳から年額1,736,000円の支給があること
などです。数字で見ると、違いが歴然としています。

ほかにも、公的年金との違いには、議員年金はほかの年金との重複受給ができることも挙げられます。一般市民は、公的年金については、国民年金・厚生年金・共済年金などどれかひとつの受給しかできません。例をあげれば、区議会議員を3期12年、都議会議員を3期12年やったとすると両方の年金をもらえることになるわけです。

議員年金は、何度も税金の負担率が引き上げられたにもかかわらず、その財政は2011年度には破綻するといわれています。現在地方議員は約3万8千人います。議員年金の受給者は10万人以上います。数のみで単純比較はできませんが、現会員の努力のみでは持続不可能な状況になっています。維持するためには、さらに税金の投入が必要になります。

生活者ネットワークは、10月20日付けで「地方議会議員年金制度の廃止に関する要望書」を提出し、議員年金を廃止し、公的年金との一元化を強く要望しました。そして、議員年金制度についての情報公開と廃止にあたっては第三者機関を設置すること、および年金一元化への経過措置として、公費負担率の引き下げを行うこと、給付水準を引き下げることなどの対応をとることなどを提案しました。これまでもずっと訴えてきたことですが、今日の院内集会を機会に、これからも議員年金の廃止を強く訴えていきます。