文教委員会 視察報告 その1

9月1日(火)新潟市

食器とランチボックスタイプの給食
食器とランチボックスタイプの給食
1.新潟市スクールランチ 「新潟市立宮浦中学校」

新潟市のスクールランチは、プリペイドカード方式で予約する給食です。学年ごとに、予約機があり、1週間前までに予約します。メニューは1日2種類、ご飯の量も大中小3週類あります。ランチルームは学年ごとやクラスごとに交代で利用します。自宅からお弁当を持ってくることもできます。現在、スクールランチの利用者は6割ぐらいとのことです。

新潟市は14市町村と合併しているため、元の市町村によって給食だったり(自校方式、センター方式両方有)、お弁当だったりします。スクールランチを実施しているところは、もともとお弁当を持ってきていた地域です。プリペイド方式によって給食費の未納はなく、メニューの配布、予約のパソコン処理は、給食を委託されている会社が行います。宮浦中学校は生徒数550人くらいの中学校で、当日は7人の給食主事さんが担当していました。
お弁当を持ってくるつもりでいた生徒が、急に親の都合などで持ってこられなくなった場合もあります。その対応を尋ねたところ、原則としては、予約のみですが、いくらか余分はあるので、実費での当日対応も黙認しているとのことでした。

中高一貫教育校1校を含め、市立中学58校中29校でこのスクールランチが行われています。実施している中学校には、増築や改修によってランチルームが設けられています。教室と違うところで食べるというのも、気分転換になりそうです。お昼に、このランチをいただきました。メニューは中華丼とキーマカレー、私たちの中学校時代とはまったく違う給食を、おいしくいただきました。

2.新校舎見学 「新潟市立鳥屋野(とやの)小学校」

鳥谷野小学校は、今年4月に元浄水場跡地に新設され、移転した小学校です。総事業費30億5千万円(内訳:工事費20億7千万円、用地取得費9億2千万円、設計費6千万円)、広大な敷地約24,000㎡に、校舎・体育館合わせて10,000㎡、直線で100mのコースが取れる校庭など、たいへん広い空間のある校舎でした。

オープンスペース型の教室(多目的スペースの方が教室より広いところも有)、ドッジボールコートのある中庭、屋上(5階)のプール、校庭に備え付けられたスプリンクラーなどがありました。これらの設備は、江戸川区内の学校でも一部取り入れているものもあります。冬、寒いときのオープンスペースの暖房について、尋ねてみました。断熱効果のある建材を使用しているので、朝、暖房を入れ、子どもたちの登校後に切ってしまっても影響はないとのことでした。また、学校ごとの移転であったため、近隣の住宅から子どもたちの声が騒がしいと苦情が増えたことが悩みだそうです。

オープンスペース型の教室について、はじめは授業での声の出し方にずいぶん気を使ったと、低学年の先生がおっしゃっていました。音響装置を利用した授業も、隣のクラスでは音が気になるという話もありました。4月に変わったばかりなので、そのうち慣れるだろうとも言っていました。廊下側の壁がないので、掲示板の代わりに棚のようなものをおいて、作品を貼っている教室もありました。
子どもたちと先生の創意工夫によって、広いスペースを自由に使える、開放的な空間での豊かな授業が展開されることを期待します。