普段は、低学年と高学年に分かれて2クラスで授業を行っているのですが、英語の授業は、在籍している15人が一緒に受けます。先生は、NPO法人「小学校英語支援協会」の杉山明枝先生。授業は「グッドモーニング」から始まって、全員の名前を呼び、出席の子は「ヒア」、欠席している子はまわりの子が「ノット ヒア」と答えます。先生は授業中はひとことも日本語を使いませんでした。
歌とカードを使っての、とても楽しい45分間の授業でした。
驚いたのは、それぞれ得意不得意な分野があるものの、子どもたちの反応のよさ!
まず、歌で1月から12月まで、子どもたちに繰り返させます。そして1年間の月の名前、1月から12月までのカードを、バラバラに黒板に貼ります。それも5月はぬいて。女の子が1人前に出てカードを1月から順番に並べます。4月まできて、5月の「May」のカードがなくて探しています。しばらくすると、先生が「ソーリー」と言って「May」のカードを出すのです。女の子は安心したように、5月のカードを並べます。最後の12月まで順番に、間違いなく並べることができました。
今の中学生のなかにも、12月まで正確に言えない子どもたちはたくさんいます。何度も繰り返すことで身に付いたのでしょうが、7月から開始されたこの特別支援学級での英語の授業、校内で校長先生を見かけると「ハロー」と挨拶してくれる子もいるとか。
中高の英語教員の経験があり、海外の日本人学校で勤務したこともある小林校長先生の話では「英語で子どもたちの可能性が引き出せること、また、楽しさを表現することで、自分たちの気持ちを伝えるコミュニケーションを体感してくれること」を望んで、導入を決めたそうです。はじめは、ちんぷんかんぷんで、とまどっていた子どもたちも、半年が過ぎた今では、リズムのある言語だからなのか、このテンポのよい英語の授業を楽しみにしているようです。
新指導要領で本格実施の決まった5、6年生の英語の授業ですが、一足先に実施されている二之江小での授業、この試みが子どもたちのコミュニケーションの力になるのであれば、特別支援学級でも展開していけると感じました。
<クイズです。>
授業で形の名前を子どもたちに覚えさせえていました。
形を書いた絵を見せて、子どもたちに答えさせるのです。
男の子が「Hexagon!」と答えたこの形、何角形でしょう?