「プールガーデン条例を廃止する条例」に反対                       第3回定例本会議 議案審査より

 定例本会議が終わりました。今回出された議案のなかで「プールガーデン条例を廃止する条例」には反対しました。

 プールガーデンは、流れるプールやスライダー付のプールなどのあった幼児から大人まで楽しめる大型のレジャー施設でした。区が指定管理業者に管理運営を任せていた施設です。高校生以上500円、小中学生は200円と安く、年間15万人が訪れる人気の施設でした。

 今年4月12日の文教委員会で、スポーツ振興課より「設備の老朽化と、地盤沈下の影響により、今年の夏のプール営業をお休みする。ホームページや広報などで区民にお知らせする」と報告がありました。それが6月3日には「平成21年の劣化度調査で補修箇所の指摘があった。多大な経費がかかるので、維持補修はしながらも抜本的対策は先送りにしてきた。平成24年9月2ヵ所陥没箇所が見つかり、今年3月に全面調査の結果、プールサイド床下に10数ヵ所の空洞が確認された。補修工事に費用がかかりすぎる。財政状況も厳しく維持補修の費用の負担は困難で今後も地盤沈下がプールに影響を及ぼすことも否定できないので廃止する」との通知になりました。

 区民へのお知らせは、広報えどがわ4月20日号「設備の老朽化と地盤沈下の影響で、今年度の営業を休止する」、6月20日号「プールで夏を満喫!というタイトルで、スポーツランド、小学校の区営プールのお知らせ」プールガーデンについての記事はありませんでした。そして7月1日号「老朽化により、プールガーデンのプール営業を終了します。長い間ありがとうございました。」と計3回プールについての記事が掲載されました。プールガーデンの営業については休止と廃止が1回ずつのみでした。小中学校では、区から校長会で報告を受け、校内掲示板に掲示したのみです。利用者の多くを占めていた小中学生とその保護者は、ほとんどの人が広報で知りました。「身近にある安心して子どもを行かせられる施設だったのに、今年の夏休みはどうしよう」と驚いた住民は多くいました。

 10月18日の文教委員会で、4月に営業を休止すると広報した時点で、今年は営業しないということは知らせたのだから、来シーズンまでに住民の意見などを聞くことはできたはずなのに、6月に突然廃止を決定した理由はどうしてかを質問しました。区の答弁は「テニス協会の方々が、葛西地区にはプールガーデンのコート7面しかなかったのに、それが使えない状況が長く続くことは困るということで、区長に早くなんとかしてほしいという要請があったため。」というものでした。

 平成21年から、施設の老朽化はわかっていたわけで、今後の施設のあり方を地域で考えていくこともできたはずです。テニス協会の方々の意見は聞いたのに、地域では町会長にのみ話し、利用者や地域住民の声を聞くことはせず、テニスコートにすることを決定したことは、納得できません。公園利用地だから作れる施設に限りがあるとはいっても、全面改装が無理であれば、一部はプール、一部は原っぱにするなど、住民の意見を聞く機会を設けるべきだったと考え、廃止ありきで拙速に事業をすすめたことに反対しました。