学校改築 オープンスペース、シンデレラ階段 ~松江小学校 委員会視察~

廊下側からみた教室

明るいトイレ 人感センサー付き

子育て・教育力向上特別委員会で、区内で初めて、改築が終わった松江小学校を視察しました。教室は、可動式のパネルで廊下と区切られていますが、広いガラス窓で中がよく見える開放的な作りになっています。隣の教室の声が響かないように、廊下は一部吸音壁になっています。1階から3階までの吹き抜けの階段が校内を広く明るくしています。多目的室も各階にあり、可動式の壁や扉で自由に仕切れるようになっていました。

最近の学校らしく、環境に配慮し、災害時の避難所としての役割も考えられていました。

省エネ対策として、屋上には菜園とプールを設置、光と熱を遮ることで教室内の温度が上がるのを防ぎます。太陽光パネルによる発電で学校の門の照明などに利用します。災害の停電時には、明かりがついているところが避難所である学校の目印にもなるということでした。体育館の屋根に降った雨を地下水槽に貯めトイレで利用もできます。そのトイレの電気は人感センサーがついていました。

避難所としては、屋上プールから、校門近くの消火栓まで接続され、消火用に使えるようになっています。校庭の片隅にはマンホールトイレが設置される予定になっています。また防災倉庫も設置されます。

校庭はプレハブ校舎が撤去されてからになりますが、子どもたちは新しい校舎にとても喜んでいました。

松江小学校の建築費は、建物の建築と電気・空調・給排水設備と太陽光パネル関連費で約21億6000万円です。そのほか、プレハブ校舎リース料が約3億1000万円、今後プレハブ校舎撤去の費用や校庭整備に別途かかりますが、当初の見込み33億円はかからないのではないかとのことでした。建築業者の選定にあたっては、区内業者の活性化につなげたいということでしたが、電気設備では結果的に1社入札になってしまい、競争性については疑問の声もあったところですが、区もそこは課題だと認識し、多くの業者が入札に参加できるようにと入札の条件を見直しました。

今後20年間のうちに、江戸川区では築50年を超える学校が71校になります。子どもの数が減少していくことを考えると71校すべてを建て替える必要はなく、統廃合を含めて実施計画を策定していくことが重要になります。どの学校をどのように残すのか、適正な配置、また跡地の利用についても検討していかなければなりません。