新成人代表の女性の方が、自分の中学高校時代を振り返って、「学校に行くことが苦痛だった中学時代、勉強もわからなくなって休みがちになってしまったが、あるとき『医者になりたい』という夢をもち、それを実現させるために一生懸命勉強したら、少しずつわかるようになって、念願の高校に入れた。高校では、また勉強がわからなくなったが、初めて家族で飛行機に乗って旅行した時に『どうしてこんな大きな重いものが空を飛ぶのか』に興味をもって調べ始めたら、おもしろくて飛行機の整備士になりたいと思った。医者になる夢と迷ったが、どちらも人の役に立つという点では一緒。今大学の機械工学部で勉強しているが、整備士になるには競争率も高い。『夢を夢で終わらせない』ためにこれからもがんばり続ける」という頼もしい決意表明がありました。
彼女のように夢を持ってがんばっている若者ばかりじゃないことも現実です。いろいろなことに挫折し、傷ついたまま将来に夢なんかもてないと言う若い人たちが多いという話を聞きます。今の政治そのものが、若い人たちの希望を無くしている元凶といっても過言ではないかもしれません。でも、知らないおとなたちに勝手に自分たちの生活を決められて諦めることは、ますます希望の持てない社会をつくっていく悪循環でしかありません。
夢のもてない社会にしてしまったのは、私たち大人の責任です。「政治が変わらないと社会も変わらない」と、私たち生活者ネットワークは、いちばん身近な地方議会に議員を送り、どの人もその人らしく生活できるような社会をめざして活動をしているのです。この閉塞感のある社会で「夢をもつ」ということは難しいことかもしれません。けれども、「夢なんかもてない」と言っているだけでは、何も変わりません。なにより、これからの社会を創っていくのは、新成人を含めた若い方々です。
今年は、都議選、衆院選と2つも選挙があります。今の社会状況に目を向け、自分でよく考えて、初めて得た選挙権を有効に使うことを切に希望します。