原発は経済を活性化しない      脱原発フォーラムで学んだこと

 予算特別委員会報告で環境費の自然エネルギーのことを書いたあと、ちょうど脱原発フォーラムがありました。

 4月13日、福島原発告訴団団長の武藤類子さん、国際環境NGO FoE Japanの満田夏花さん、立命館大学国際関係学部 大島堅一教授、法政大学社会学部 舩橋晴俊教授など「原子力市民委員会」の方々中心に開かれた脱原発フォーラムに参加しました。元東海村村長の村上達也さん、福島漁協や農協など生産者の方々の話も聞くことができ、3年経った今でも原発の被害は続いていることを、改めて考えさせられました。

 フォーラムでは、元東海村村長の村上達也さんが原発は経済活性化に役立つと言うが、経済が活性化するのは、立地の地元自治体だけで、その数は全国で20しかないと話していたことが印象的でした。建設するにあたっての建設や資材に絡む業種の活性化ということもあるのかもしれませんが、肝心の自治体は、交付金で潤っても、原発に依存した経済になってしまうというのです。「原発があると、まちが豊かになるというのは錯覚。東海村より、少し人口の少ない妙高市では、東海村の5倍の工業製品を出荷している。敦賀原発のある敦賀市でも、同規模の越前市と比較すると越前市の方が4倍くらいある。原発立地自治体は工業製品出荷額が少ない傾向がある。多様な産業が育つことで持続性が高まるけれども、原発に依存している自治体では、原発由来の産業しか育たないが、それで満足してしまうために、ほかの産業が育たない。多様な産業の育成は望むべくもない。」というのです。

 ずっと自然エネルギーへのシフトを訴えてきた生活者ネットワークの一員として、今の脱原発の流れを、維持するだけでなく、ますます大きくしていかなければならないと考えています。

 昨日の朝日新聞に「国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が温室効果ガスの削減策に関する報告書の根拠を示した文書を公開したことが載っていました。第3作業部会の新報告書では、原発は「成熟した低排出のベースロード電源だが、さまざまな課題やリスクがある」と指摘されました。原発は、1993年以降、世界の発電量に占める比率が低下しており、国際エネルギー機関(IEA)によると、現状は10%強を賄う程度です。安全性や過酷事故のリスクが指摘され、建設コストの上昇、放射性廃棄物の処理、市民の反対など課題は多く、温暖化対策を原発に頼るのは、大きな火種を新たに抱えるようなもので、到底現実的ではない、と結論づけています。一方で、再生可能エネルギーは、大幅に発電効率が上がり、コストは低下しており、その発電量に占める比率を高めることが、むしろ現実的であり、原子力抜きで温暖化の影響を抑えられるとも報告しています。

 経済の活性化は、自然エネルギーでもできます。雇用も生み出せるし、原発のような取り返しのつかない事故が起きることもないと、これほど多くの人々の声があるのに、それが反映されない現状があります。しかし、あきらめることなく脱原発の声を上げ続けよう新たに心に誓ったフォーラムでした。