北海道の災害対策を学ぶ

2011年9月6日 00時54分 | カテゴリー: 活動報告

建設委員会視察報告①1日目・洞爺湖町

砂防堤防と遊砂池の遊歩道
砂防堤防と遊砂池の遊歩道
1日目、8月29日は、有珠山の噴火について洞爺湖町の企画防災課 大西課長からお話を伺いました。正直言って、火山の災害対策を視察して、どう江戸川区の役に立つのかと疑問に思っていたのですが、噴石、降灰などの対策を伺って、洪水と同じ対策をとっていることを知りました。流れてくる土砂類を防ぐために、砂防ダムや遊砂地を作っていたのです。砂防ダムの上や遊砂池が遊歩道になっているところもありました。

有珠山は火山性の地震が観測されるので、噴火の予知ができます。北海道大学有珠火山観測所の岡田先生がずっと観測していて、2000年の噴火のときは、噴火の前に10,000人以上の住民を避難させることができました。この避難のしかたも地区ごとにどこに避難するかが決まっていてコミュニティが壊れないようにしています。ただ、今回の東日本大震災では、初めて内浦湾に津波警報が出されたために、一時避難していたところから、さらに高台の避難所に分散して避難したために地区住民がばらばらになってしまったそうです。この反省を活かして、火山の噴火と津波の複合災害時の避難のしかたを検討中だということでした。

今、江戸川区の緊急災害対策でも、同様の複合災害に対する避難のあり方を検討しています。 第二回定例会でも、いざ地震が起こったときに、それが津波を伴うものなのかそうでないのかなど瞬時に判断はできないからこそ、迷わず避難できる場所を、あらかじめ原則として決めておくべきではないかという質問をしました。区は、川の上流で堤防の決壊が起こり、避難に時間的余裕のある場合と、高潮で破堤したときのようにとりあえず高いところへという場合など、避難のしかたに違いがあるので、避難場所をあらかじめ指定しておくことはどうかと考える、という答弁でしたが、江戸川区のホームページの注目情報にもあるように、区は「緊急災害対策」のなかで、小中学校を一次避難場所とし、全校対象に、毛布やクラッカーなど備蓄物資の配備計画をしています。全小中学校を避難場所とし、平等に備蓄品を配備しておくことは、従前から江戸川ネットして指摘してきたことです。

災害時などの情報伝達において、洞爺湖町では、住民5,000世帯のうち火山に近いところの居住者は、希望すれば個別の受信機を設置できます。これは防災無線に代わるもので、現在2,200世帯が設置しているとのことでした。北海道は窓が二重になっているなど、家のつくりがしっかりしているため、防災無線が聞き取りにくいので、このような受信機が役にたつのです。

防災無線については、やはり第二回定例会で、在日外国人の多い江戸川区では、防災無線の多言語化を図るべき、少なくとも英語での情報提供を。また、災害時に提携して情報を流す「FM江戸川」での英語のニュース配信や、メール配信の多言語化などの提案をし、今後、取り入れられる方向です。

ほかにも、洞爺湖町では、小学生向けに教材を作り、防災意識の啓発に努めるなど、町民全体の意識向上を図っています。地域で防災意識を高める、当たり前のことなのですが、なかなか災害対策の重要な部分だと意識されてこなかったように思われます。災害時、いちばん身近な地域でお互いに何ができるのかを考えなければならないとつくづく思いました。現在江戸川区では、各学校で、近隣在住の職員と学校関係者が一緒に避難所開設訓練をしています。区の職員は、学校のどこに何があるか把握でき、実践的な訓練だと評価しています。地域の方々が加われるところは、一緒に参加していますが、まだ区内小中学校106校のうちの20数校で終わっただけです。一次避難所としての機能を果たすためにも、早急にすべての学校でこの訓練を行うべきだと考えます。