東京シューレ葛飾中学校 一周年

2008年6月29日 23時13分 | カテゴリー: 新村的過去ノート

活動報告 あ・ら・かると1

6月1日
 東京シューレ葛飾中学校 1周年記念公開企画の講演を聞いてきました。

 東京シューレ葛飾中学校は、フリースクールの公教育化をめざし、NPO法人東京シューレがつくった学校で、不登校になった生徒が入学しています。在校生が、スタッフ、保護者たちと一緒に行事やルール、活動など、話し合って、みんなで創りあげていく学校です。

 初めの講演は、シューレと同じように不登校のお子さんも受け入れている「きのくにの村の自由な子どもたち」という題で「きのくに子どもの村学園」理事長の堀真一郎さんが、学園の教育理念と実際の学習の様子を話してくださいました。堀さんが、「学校に子どもを合わせるのではなく、子どもに合わせた学校をつくる」というA.S.ニイルの考えを実践したのが「きのくに子どもの村学園」でした。机の上からだけでなく、実際に作業をし、体験することから学ぶことを取り入れています。「まず、子どもを幸福にしよう。すべてはそのあとに続く。」というニイルのことばが印象的でした。

 2つ目の講演は教育研究者の大田尭さんの「学習権を考える」でした。1985年に出されたUNESCOの学習権宣言を引き合いに、学習活動は、基本的人権と同じようにすべての人に与えられた権利であって、義務ではないこと、国家主導の画一的な指導ではなく、お互い違っていることを尊重し合える、自己成長できる教育が大事なのだというお話をしてくださいました。

 江戸川区内にも、学校に行けず、教育相談所でケアを受けながら学んでいる子どもたちは多くいます。不登校は、自己肯定ができないことも原因のひとつと言われています。子どもの視点を大切にすることはもちろんですが、東京シューレの奥地圭子理事長を交えての3人のパネルディスカッションを聞きながら、「子ども中心の教育」とはどういうことだろうと考えました。「東京シューレ葛飾中学校」も「きのくに子どもの村学園」も上から教え諭す説得型の教育ではなく、違いを認め合い自己決定を大事にする納得型の教育であるところが共通項です。自力で自分を創っていく力を養えるような教育ができるシステムを、学校法人を取得し自力でつくっている奥地さんやと堀さんのような方にばかり頼るのではなく、公教育のなかでもできるような環境づくりが必要だと痛感しました。