多文化共生の街づくり

2007年12月31日 01時33分 | カテゴリー: 活動報告

神戸視察その3「たかとりコミュニティセンター」

多文化共生の街をめざして長田区で活動しているNPO法人「たかとりコミュニティセンター」を訪ねました。ここは、1995年の阪神・淡路大震災時に、ボランティア活動の拠点となった鷹取教会の敷地で生まれた「たかとり救援基地」で、長田区内に住む在日外国人たちへの支援を目的に開局した多言語FM局が発端です。
現在4団体が多文化プロキューブというグループをつくり、多文化共生の街づくりをすすめています。日本語を理解できなかった外国人住民が避難所の場所もわからず孤立してしまった事態を受けて、情報のアクセスをバリアフリーにし10カ国語で放送しているコミュニティFM「FMわいわい」、外国人住民が必要な情報を得られるように翻訳したり、通訳を派遣したり、地域の多言語環境の促進を図る「多言語センターFACIL」、日本滞在が長期化する主に外国人の子どもたちを取り巻く環境改善に取り組んでいる「ワールドキッズコミュニティ」、NPO・NGOなどの市民活動団体や外国人が情報を受け取ったり発信したりするための他言語でのウェブサイトづくりやインターネット放送の支援などをしている「ツール・ド・コミュニケーション」の4団体がメインになっています。他にも介護や配食のサービス、子育て支援をしている団体、ベトナム人自身がつくったNGO団体、アジア地域の女性を支援するための団体など、いくつかの団体が独自に活動しながら、連携し多文化共生の街づくりをすすめています。
ラジオ放送をひとつの街づくりの手段として使い、センターに集まり交流する方々は増え続けているそうです。地域のネットワーク団体と連携し、駐輪場の管理を請け負ったり、地域の夏祭りでペルー料理やベトナム料理の屋台を出したりと「たかとりコミュニティセンター」には自然に人が集まって交流し、活動できる場ができていました。
江戸川区でもここ数年、外国から来た住民が増えています。けれども、生活情報や医療の情報など私たちと同じような情報をすべて得られるわけではありません。また、インターネットが普及していてもすべての人がそこから情報を得られるわけではありません。災害時には、インフラの整備はままならない状況に陥ることは十分に考えられます。ラジオの果たす役割には大きなものがあります。江戸川区でも、防災時にはFM江戸川と協力して情報を流すことになっています。今回訪問したセンターのなかの「多言語センターFACIL」は神奈川県と提携し、災害時には13カ国語で避難に関する情報を流せるようにしているそうです。
1970年代以降に来日した、いわゆるニューカマーといわれている外国人住民は日本語が不自由な方が多く、情報が行き届かないことも多くあります。最近ごみステーションには何カ国語かでの表示がされるようになってきていますが、「地域力」を活かして、マイノリティである外国人も高齢者も障がいのある人たちも、みんなが共に住み続けられる街づくりが求められます。